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松下響の天輪返し

TS/TSF記事概要

TS/TSFとは

TS = TransSexual(トランスセクシャル)、TSF = TransSexual Fiction(トランスセクシャルフィクション)の略です。つまり性転換そのものがTS、そのTSを題材としたフィクション作品がTSFということになります。海外ではTG = TransGender(トランスジェンダー) = 性倒錯、という言葉が使われることがあるようですが、日本ではあまり使われていません。また、TransGenderには性別を乗り越えるといった意味があり異性装などを含むほか、性別変化の有無に関係なく性同一性障害や同性愛を意味する言葉でもありますので取り扱いには注意が必要です。
このブログの記事でレビュー対象として扱っていくのは上記の定義でいうところのTSF作品ですが、TSキャラそのものについて述べることもありますので、タグなどの固定表記ではTS/TSFと併記し、文中の表記では文脈によってそれぞれの意味で使っていくことになります。また、ごく稀にTSF分野から外れるTGについて取り扱うことがあり、これについてはTGタグをつけます。

TS/TSFの主な嗜好要素

TSキャラにしてTS/TSF好きを自称する私、松下ですが、TSF好きというのはこれがまた業の深いものでして、ただでさえニッチな市場なのにその中で更に細かい嗜好要素があり、それによって個人ごとに作品評価が真逆に変わったりします。
この項では、その要点について説明し、同時に私自身がどのような嗜好を前提に評価を行うのかを述べておきたいと思います。評価がプラスになるものについては緑文字、評価がマイナスになるものについては赤文字で表記します。ただし、一つや二つマイナス評価だからと言って作品丸ごと嫌いになることは稀です。
これは私がTSF作品に満足度スコアをつける際にこういう好みの傾向を前提にしているという話であって、TSFはこうあるべきだとか赤文字マイナス評価のものをTSFとして認めないという話ではありませんのでご注意ください。

なお、それぞれのレビュー記事では以下の分類法によるTSF作品傾向を表記します。

変化の方向

性別変化の方向性についての嗜好です。

女性化
男が女に変化するものです。多くの男性諸氏は男が増えても嬉しくないので、こちらの方が好みであると思います。私も思考基盤が男ですから、こちらが好みです。
男性化
女が男に変化するものです。ある種のBL的には美味しいのかもしれませんが、私はそのBLもあんまり好きではありません。ただ、女性化と男性化の組み合わせで性別逆転ペアになるのは結構美味しいシチュエーションだと思います。
両性・中性化
いわゆるふたなりに変化するものです。身体的には女同士の組み合わせで、なおかつ突起物や射出物が必要という場合に多く用いられる手法です。私は自身がそうなるのはノーサンキューですが、相手が望んで女性→両性になるのはアリと考えてます。

変化の方法

どうやって性別が変わるか、あるいは変わるように見えるかについてです。

単体変化
キャラ本人の身体が変化して性別が変化するものです。私が好きなのはこれです。
人格転移・憑依
人格が異性の身体に憑依し、そのまま2人分の人格が同居するものです。
入れ替わり
男女間で人格が入れ替わるパターンです。面倒事が多すぎる上に他人様の体でアレコレするのも気が引けるので今一つと思っています。
記憶操作
実際には性別変化してなかったのに、記憶操作により元は性別が違っていたように思わされていた、という例のあのパターンです。TGの一種ですが、厳密にはTSFではないような気がします。
異性装
身体性自体に変化はなく、恰好や化粧だけで異性のように振る舞うパターンです。「男の娘」などもこちらに含まれます。これもTGの一種ではありますが、実際の性別変化を伴わないのでTSFではありません。

変化の持続性

一旦変化したあと、それが元に戻るのかどうかという傾向です。

非可逆
一旦異性化したらほぼ永続的に元には戻らないというタイプです。私の場合、単体変化型で元に戻る必要性を全く感じないのでこれ以外に選びようがありません。
任意可逆
任意のタイミング、もしくは条件を成立させることで性別を変化させられるというタイプです。能動的に性別を使い分ける場合には便利かもしれません。
突発可逆
本人の思いもよらぬタイミングで性別が変わってしまうタイプです。ある程度コントローラブルでも他者の行為や自然現象によって性別が変わるタイプ(呪泉郷タイプ)もこちらに入ります。突発的に戻るリスクを持たせることでドキドキ感を煽る手法が良く見られます。コメディならそれも良いと思いますが、性的コンテンツとしては気が散るのであまり好きではありません。

変化後の人格

性別変化後、思考パターンやしゃべり言葉が元のまま維持されるのか、性別によって自動的に変わってしまうのかという傾向です。

元のまま
身体の性別が変わっても頭の中は殆ど変わらない、という普通のパターンです。特に男→女の場合に顕著ですが、精神性はそのままで身体だけ性変化することにより自分自身が性欲の対象になるという劇的変化がもたらされるため、この鉄則は外せないと思っています。また、異性としての経験や環境要因によって徐々に考え方が変わっていくのも醍醐味の一つだと思います。
即異性化
身体的性別が変わった途端に喋り方まで変わってしまう変則パターンです。TSゲームの金字塔と言われる無印X Changeシリーズに見られるパターンですが、これでは上記の劇的変化が起こらないため、私はあまり歓迎できません。なお、元の性別を隠すために意図的に身体に見合った喋り方をするのはこちらに含まれません。

視点

TSキャラをどう捉えるか、という嗜好です。この要素については概ね捉え方次第のため、作品自体よりは見る側に依存する要素と言えます。

同一型(主観型)
作品自体の傾向としてはTSキャラの一人称に近い記述であることです。
見る側としては、TSキャラと自身を同一視して疑似体験を楽しむという考え方です。美味しいシチュエーションで肩透かしを食らうごとに「自分だったらこうするのに」などとつい考えてしまう人はこちら。この傾向をこじらせると、自身がTSするのも厭わない、むしろ大歓迎という最も始末に負えない部類のTS好きになりますが、かくいう私もその一人です。
対面型(客観型)
作品自体の傾向としてはTSキャラを二人称、三人称として捉えているものを指します。
見る側としては、TSキャラを愛でるという考え方です。キャラが自身と全く違う行動パターンでも構わないので、ある意味懐が深いとも言えます。

組み合わせ

TSキャラを精神・身体どちらの性別としてみなし、またどちらの性別の相手と絡むかという極めて重要な要素です。

身体的異性
TSによって身体的に女(男)になり、身体的異性である男(女)と絡むというパターンです。
やはり身体的に男女の組み合わせでないと突起物と穴がぴったり揃わないという即物的な面もあり、そういう意味で形状変化の利点を最大限活かす方向性とも言えます。私はこれを好む部類です。
精神的異性
TSによって身体的に異性になったものの、精神的には元のままなので結局身体的には女同士、男同士の組み合わせになるというパターンです。
これを好む人は「精神的には以前の男(女)のままなんだから、同性の男(女)と性的に絡むのはまっぴらだ」と考える傾向にあるようです。
相互性別交換
メインTSキャラともう一人で元々男女の組み合わせが成立していて、2人ともTSしてしまうことで完全に性別が入れ替わって身体的にも精神的にも異性、というパターンです。
上記二つのパターンの条件を両立することで問題を解決し、その代わりに最も倒錯した形と言えます。
身体的同性(女同士)
身体的女同士を是とするパターンです。
つまり元々同性で両者ともTSしていない限りは精神的には異性ということになるので、事象的には精神的異性の一種なのですが、「精神が異性の方がいい」ではなくて「身体が双方同性なのが素晴らしい」という立脚点の違いにより、別の嗜好として分類しました。私としては女同士の美しさといったものに関しては十分理解可能なのですが、しかし女同士では突起物が足りないために性行為として成立しがたく、やや勿体ないと感じます。
身体的同性(男同士)
身体的男同士を是とするパターンです。
立脚点は上記の身体的百合と同じで、男同士の場合更にガチホモとBLに分類可能ですが、性別自体は同じものですので分割はここまでとします。

復元願望

TSキャラが最終的に元の性別に戻ることを望むのかどうかという問題です。

必然
約束や決意、戸籍の都合、場合によっては戦略など、何か納得できる事情があり、元に戻ろうとするパターンです。
これを好む層の根拠としては、主人公は人間的成長のために価値観相対化成長イベントとして女性化したのであって、最終的に元に戻らなければ成長の意味がない、などというものがあるようです。
また、本人は戻る意思があっても戻れない、という展開が好きな層もあるようです。
強硬
特に理由もなく兎に角元に戻ろうとするパターンです。
TS自体を変身コメディ要素と見るライト層では何故か「元に戻るのが当然」という常識があるようなので特に関係ないことが多いようですが、特に理由がないのに元に戻るのを大前提として疑いもしないTSキャラに関しては、あまりものを考えていないように見えるので、私はどうにも好きになれません。
別にこれはTSFに限らず、それが道徳的に良いものであれ悪いものであれ、キャラの行動原理に納得できないのでは作品を楽しむのは難しいと思います。
中庸
どちらにも利点を見出している、或いはできれば戻りたいが本当にその必要があるのか迷っているといったパターンです。
キャラが自分の性別とアイデンティティについて考え始めるとそのキャラ固有の人間性が出てくることが多いので、私としてはこちらも捨てがたいです。
希薄
敢えて元に戻ることを望まず、前向きに新しい人生を始めることを選ぶパターンです。
TSキャラが元に戻るということは折角生まれたヒロイン(ヒーロー)の消滅という最大の損失であり、場合によっては存在価値の否定でもありますので、私としては変化後の価値を認めてとどまるこのタイプが好みです。

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