おはようございます、松下です。
前回に引き続いてCROWD制作のTSF恋愛アドベンチャーゲームで、今回は
などと言いながら単に好きだからというのは、認めるのにやぶさかではありません。
では早速行ってみましょうか。
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基本情報
作品概要 | |||||||||||||||||||||
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作品名 | |||||||||||||||||||||
著作 | CROWD | ||||||||||||||||||||
販売元 | CROWD | ||||||||||||||||||||
レーベル | CROWD | ||||||||||||||||||||
作品形式 | ゲーム、恋愛ゲーム、アドベンチャーゲーム | ||||||||||||||||||||
流通形態 | 商業、現物販売、ダウンロード販売 | ||||||||||||||||||||
原画 | 田島直 | ||||||||||||||||||||
シナリオ | Qtron | ||||||||||||||||||||
音楽 | Angel Note | ||||||||||||||||||||
出演 |
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初出 | 2004年10月29日 | ||||||||||||||||||||
対象年齢 | 18歳以上対象 | ||||||||||||||||||||
TSF要素概要 | |||||||||||||||||||||
TSキャラの役 | 主人公、主人公の恋人 | ||||||||||||||||||||
変化の方向 | 女性化、両性・中性化 | ||||||||||||||||||||
変化の方法 | 単体変化 | ||||||||||||||||||||
変化の持続性 | 非可逆 | ||||||||||||||||||||
変化後の人格 | 元のまま | ||||||||||||||||||||
視点 | 同一型 | ||||||||||||||||||||
組み合わせ | 身体的異性、精神的異性 | ||||||||||||||||||||
復元願望 | 中庸 | ||||||||||||||||||||
性的要素概要 | |||||||||||||||||||||
状況 | 自慰、通常性交、セクハラ、輪姦、多人数責め、多点責め、多穴責め、ハーレム、乱交、入浴、緊縛、着衣、青姦、処女貫通 | ||||||||||||||||||||
行為 | 接吻、フェラチオ、イラマチオ、乳揉み、手淫、クンニリングス、貝合わせ、ノーマルセックス、アナルファック、中出し、ぶっかけ、顔射 | ||||||||||||||||||||
体位 | 正常位、後背位、騎乗位、背面立位、対面座位、背面座位、交差位、69 | ||||||||||||||||||||
器具 | バイブレータ、ディルド | ||||||||||||||||||||
衣装 | 全裸、半裸、下着、学生服 | ||||||||||||||||||||
不衛生行為 | 放尿 | ||||||||||||||||||||
性対象概要 | |||||||||||||||||||||
種別 | 人間 | ||||||||||||||||||||
性別 | 女、TS | ||||||||||||||||||||
立場 | クラスメイト、同校、友達、幼馴染、恋人、仲間、敵 | ||||||||||||||||||||
容姿年齢 | 若い | ||||||||||||||||||||
背丈 | 低身長 | ||||||||||||||||||||
体型 | 標準 | ||||||||||||||||||||
胸 | 美乳 | ||||||||||||||||||||
尻 | 美尻 | ||||||||||||||||||||
陰毛 | なし | ||||||||||||||||||||
無駄毛 | なし | ||||||||||||||||||||
人格 | ノーマル、男前、反抗的、熱血、馬鹿、負けず嫌い、貧乏性 | ||||||||||||||||||||
経験 | 処女 | ||||||||||||||||||||
相手概要 | |||||||||||||||||||||
種別 | 人間 | ||||||||||||||||||||
性別 | 男、女、両性 | ||||||||||||||||||||
名前 | あり | ||||||||||||||||||||
顔 | あり | ||||||||||||||||||||
容貌 | 美形、男前、普通、不細工 | ||||||||||||||||||||
陰茎 | 普通 | ||||||||||||||||||||
人格 | ノーマル、男前、たおやか、素直、快活、冷静、温和、馬鹿、高飛車、鬼畜、卑怯、貧乏性 | ||||||||||||||||||||
経験 | 非童貞、経験豊富 |
物語概要
男の中の男を目指す暴れん坊の男子高校生、
実は薫は遺伝子レベルで両性の因子を持つ仮性半陰陽であり、元に戻る薬が完成するまでに女として様々な出来事を経験することになるのだった。
長くて読みにくいタイトルとその意味
まずタイトルの「
頭についている「Yin-Yang」というのはいわゆる陰陽のことで、主人公
無印Xchange三部作では主人公の性転換の原理は至極いい加減なものでしたが、今回は性転換するのが誰でもよかったわけではなくて主人公だけに遺伝子的に元々女の要素があった、ということになっています。そのため現実の感覚から見て比較的納得しやすいのと同時に、男の中の男を目指していた主人公が自らの女の部分に悩む、という方向の、比較的地に足がついたお話になっています。
更にもう一つの「Alternative」は可能性、選択肢という意味です。これは両性の中間に位置する主人公が最終的にどちらの性別を選ぶのか、ということを反映してるのでしょう。
本作の作品内容はそういったタイトルの付け足し部分を色濃く反映したものとなっています。
それはわかるけど長いものはやっぱり長いよCROWDさん!
…などという声が届いたのかどうかは知りませんが、本作の次(※直接のつながりはありません)にあたるX Change Alternative2では接頭語が無くなりました。
竹を割ったような主人公
主人公の桜塚 薫は一言でいうと「熱血馬鹿」です。心根は優しいもののどちらかというと素行的は悪く不良の部類の人間で、喧嘩を売られては返り討ちにする毎日を送っていました。亡き父に男の中の男を目指すと誓っただけあって身体は鍛えており、喧嘩では負け知らず。ただしそのせいで女子には距離を置かれてしまってまるで縁が無いのと、身長が足りないのを気に病んでいました。
…というそんな彼がある日突然可愛らしい女の子になってしまいます。恵まれた容姿のお陰で周囲の人間との距離は大幅に近付いたものの、腕力はガタ落ちしてろくに喧嘩もできず、ピンチになったら人に助けられる始末。それを情けなく思い、早いところ男に戻りたいものの、頼みの薬が完成するにはまだまだ時間がかかります。
つまりここまでの要素をまとめますと、「男の時は滅法強いが女の時は喧嘩が成立しないほど弱く、かといって簡単に男に戻ることもできないエロゲ仕様の早乙女乱馬」ということになります。実に分かりやすいです。ちなみに女の時は「カオル」と片仮名で表記されます。
桜塚カオルには無印Xchange三部作の主人公であった相原たくやのような惰弱さはなく、性転換と同時に女言葉になることも無いので、そういった意味ではらんま1/2から引き継ぐべきだった要素を改めて引き継ぎ直した、とも言えるでしょう。その効能は、上の「TSF要素概要」の欄をご確認ください。何と赤文字が一個もありません。まさに私得。
ただ、主人公の性格がまともになったことで安易に流されて事に及ぶ展開は減りました。残念ですが仕方のないところでしょう。しかし本作にはそれを補って余りある長所があるので、私としては殆ど気にならないデメリットと言えます。
性に対して中立的な価値観
カオル君が女を続けるのか男に戻るのか、その鍵を握るのはきっかけになる薬を作った保険医の
まあ個人的には美少女になったならそれだけでラッキー、戻る必要一切なしなのですが、それはそれとしてこういった問題から目をそらさずに向き合ったカオル君とそれを促した葛葉先生の行動は、評価に値すると思います。
ただカオル君、結構自業自得なところもあるのに勢いで全部の責任を葛葉先生に押しつける態度はちょっといただけませんよ?
攻略対象に男が二人
個人的に最も進化したと思える要素は、「攻略対象に男が二人もいる」というところです。まあ残念ながらそのうち一人はハッピーエンドを迎えることができないのですが、0か1だった前作までに比べればかなり改善されたと言えるでしょう。
更に嬉しいことに、主人公と攻略対象の男二人は経済難を理由にルームシェアして一緒に暮らしている仲間であり、いわば苦楽を共にした親友です。しかも経済難というのも結構なもので、お金が無くて3食満足に食べられないとかいうレベルです。ここに「貧乏キャラ」「親友とやっちゃう」という私まっしぐらの要素が詰まっているわけです。貧乏キャラ好きはTSFと全く関係ありませんが、単に私の趣味です。
ちなみにこの三人、丁度髪の色が赤青黄色なので、私は勝手に「信号機トリオ」と呼んでいます。
私は相方候補の
絵柄の変更と統一性の問題
無印Xchange三部作からスタッフの多くが変更となり、特に原画担当が赤崎やすまさんから田島直さんに替わった影響が大きく出ています。
これにより絵柄がガラッと変わり、昔のエロゲによくあった感じではなくて近頃のエロゲによくある近代的な絵柄になっています。
しかしそれにより全体的に品質が上がったかと言えば、そう単純な話でもなかったりします。
特に肝心のカオル君なんですが、立ち絵と一枚絵で描いてる人が違うと断定せざるを得ないくらい絵が違います(→右図)。また、一枚絵の方は絵によってすこぶる可愛くできているものとそうでないものがありますが、絵柄は統一されているので一枚絵と立ち絵ほどの差はありません。
というわけで本作品は立ち絵のクォリティが低いのが結構な残念ポイントでした。
予想外に長い前振り
主人公が真剣に性の問題に向き合う、という物語にするために必要だったのでしょうが、主人公の性別が変わるまでの前置きの展開がすこぶる長いです。台詞を全部聞きながら読み進めたら30分くらいはかかりそう。
まあ私は結果的に必要なものだったとは思っていますが、やっぱりゲーム始めて暫くの間、全く性的要素が無いのはエロゲとしてどうよ、と思うところもあるわけでして、これを反省したのか、後の「世界を征服する、3つの方法」では開始後2行目からHCGが表示されて、その後に回想でいきさつを説明するという順番に改められています。
結構頑張ってる男性陣の演技
上記のようにカオル君(女)が誕生するまでにかなりの時間を要するのですが、ここで地味に効いてくるのが声優陣の健闘です。特に薫君(男)の声を当てているルネッサンス山田さんがいきいきとガラの悪い薫君を演じており、なかなか聞きごたえがあります。申し訳ないですが惰弱な性格も相まって正直どうでもよかった相原君(男)とは格の違いを感じます。というかメインのカオル君(女)よりも格段に演技がいいのはどういうことですかと。
主人公以外でも親友の
総評
大変私のツボを突きまくったゲームで、事実ものすごく楽しめたのですが、立ち絵と一枚絵の絵柄不統一というちょっと要らないギャップのお陰で常時脳内フィルターで一枚絵の方に補正してイメージする必要があったり、折角良い感じの攻略対象男キャラにハッピーエンドが無いなど、いくつか非常に惜しいところが見られます。
そのあたりを考慮しまして、以下の点数を奉納いたします。
なんだかんだ言って欠点込みでこの点数をつけるくらい大好きでした。はい。
ちなみにこちらもダウンロード販売されてます。
シリーズ最新作が発表されましたので、応援バナーを貼っておきます。
原画担当はTSF愛好家の野城まさるさんです。期待大。
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