おはようございます、そろそろ忘れられてそうな気がしますが、TSF愛好家兼TSキャラの松下です。
またしばらく空いてしまいましたが、久しぶりにコレだというTSF良作を発掘したので、レビューをかましてみたいと思います。
タイトルは「逆転!武塞学園~女体化副番長~」、同人エロゲです。
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基本情報
作品概要 | |
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作品名 | 逆転!武塞学園~女体化副番長~ |
著作 | エロエ |
販売元 | エロエ |
作品形式 | ゲーム、アドベンチャーゲーム、ノベルゲーム |
流通形態 | 同人、ダウンロード販売 |
原画 | セルフうどん |
ライブラリ等 | LiveMaker |
初出 | 2011年10月20日 |
対象年齢 | 18歳以上対象 |
TSF要素概要 | |
TSキャラの役 | 主人公 |
変化の方向 | 女性化、両性・中性化 |
変化の方法 | 単体変化 |
変化の持続性 | 非可逆 |
変化後の人格 | 元のまま |
視点 | 同一型 |
組み合わせ | 身体的異性、身体的百合、身体的薔薇 |
復元願望 | 中庸 |
性的要素概要 | |
状況 | 自慰、通常性交、強姦、輪姦、多人数責め、多点責め、多穴責め、連続責め、寝取り、脅迫、拡張、羞恥、青姦、筆おろし、処女貫通、孕ませ |
行為 | 言葉責め、接吻、フェラチオ、乳揉み、乳首責め、乳吸い、パイズリ、手淫、クンニリングス、ノーマルセックス、子宮責め、アナルファック、手コキ、足コキ、中出し、ぶっかけ、顔射、大量射精 |
体位 | 正常位、後背位、対面女性上位、騎乗位、背面座位、交差位 |
器具 | ペニスバンド |
衣装 | 全裸、半裸、下着、学生服 |
演出 | 淫語 |
不衛生行為 | 放尿 |
残虐行為 | 暴力 |
性対象概要 | |
種別 | 人間 |
性別 | 女、両性、TS |
立場 | 同校、友達、生徒 |
容姿年齢 | 若い |
背丈 | 普通 |
体型 | むっちり |
胸 | 巨乳、爆乳 |
尻 | 美尻 |
陰毛 | なし |
無駄毛 | なし |
人格 | 不真面目、冷静、高飛車、卑怯 |
経験 | 処女 |
相手概要 | |
種別 | 人間 |
性別 | 男、女 |
名前 | あり、なし |
顔 | あり、なし |
容貌 | 可愛らしい、男前、筋肉質、普通、不細工 |
陰茎 | 普通、太い、極めて太い、長い、精液が多い、固い |
人格 | ノーマル、男前、豪快、反抗的、素直、真面目、不真面目、熱血、温和、馬鹿、頑固、マニアック |
経験 | 童貞、非童貞 |
物語概要
男子校である武塞学園の副番長、
以前は番長だった蛇ヶ岳は現番長の金角に負けてからはあからさまに保身に走り、番長に媚を売ることで副番長の地位をキープしつつ裏では好き放題やっていたので、その姑息さから元々の手下からも嫌われていた。しかし彼は幾分自信過剰だったので、嫌われていることには気づいていなかった。
そんなある日、蛇ヶ岳は隕石の落下現場に居合わせてしまい、幸い怪我はなかったものの、未知の細菌の影響で唐突に女性化してしまった。しかも美人だ。
あまりに現実味のない状況に蛇ヶ岳はそれが夢だと思い込み、とりあえず理想の女体を堪能しようとするのだが、男達に襲われた際の苦痛からそれが現実であることを知る。
嫌われ者の副番長、蛇ヶ岳 司改めツカサの明日はどっちだ。
短い登場期間できちんと立っているキャラ
まず主人公の副番長、
元々小猾い性格のために番長以外の大半に嫌われているものの、実際そこまでの悪事を働いているわけでもないらしく、むしろヤンキーにしては頭が回るので、状況判断が比較的常識的で、好感が持てる部分もあります。
男のころはそこそこの面構えで、男子校であるにもかかわらず女には困っていなかったという話ですが、女性化すると母親の若いころに似た感じのクールビューティーになります。その容姿、感度の高さは蛇ヶ岳にとって理想的な女であり、当然周囲の男にとってもたまらん魅力にあふれています。
TSFの主人公でこういった姐御系の容姿になるのがまず珍しい上、そこそこ考えて行動する性格、加えて嫌われ者という元々の特性から、冒頭間もなくの性転換直後からもうキャラが立ってます。すごい。
性転換直後に夢だと思い込むといった少々鈍いところはありますが、その状況の直前に学園長(江田島平八っぽい)が素手で隕石カチ割ってるので、夢に違いないと思い込むのもそれほど無理はないと思います。それ以外のところでは概ね冷静かつ打算的で、「男子校にこんないい女が一人いたらそりゃあ襲うわ」とか「条件付けてくるとは思ったが、ちょっと触らせるくらいでいいなら安いもんか」とか考えてるのが個人的には好感持てます。なお、姑息な性格を反映してか、女になってからも舌なめずりする癖が残っているようです。
また、普段はそのように打算的でありながら、気持ち良くなり始めると割と流されてしまったりしますし、惚れた番長をゲットしてからは感情に任せて好きだ好きだと連呼するくだり、子種をねだるくだりがちょっとどうかしてるくらい可愛いです。ツカサさんめちゃめちゃ輝いてる。
次に番長の金角。スキンヘッドのコワモテ大男ですが、実は紳士で優しく、男前です。ほぼモヒカンザコのような手下どもにまで人望がある、男気の塊です。
ツカサは襲われていたところを助けてもらったことと、皆に嫌われている中で番長だけは一目置いてくれていたという事実を知って感動し、不覚にもこの番長に惚れてしまいます。
見た目は全然美形じゃないですが、これほどの男っぷりなら惚れるのも無理はないと思います。むしろ私も好きです番長。
ただし問題は番長には既に恋人がいるということで、その恋人以外ではどんなにいい女でも勃起すらせず、一度だけでいいから抱いてくれと言っても断固として断り、どんな性的快楽にも根性一つで耐えます。男気がありすぎて振り向かせるのがほぼ無理ゲーというわけです。
このゲームの攻略は、ある意味この鉄壁の番長をどうやって攻め落とすかという点に集約されると言ってもいいでしょう。
番長エンドを迎えた場合、元々の恋人から無理やり奪い取ってしまう形になるので若干後味が宜しくないのですが、それはそれとしてツカサの熱烈な求愛で吹っ切れて相思相愛になり、愛と性欲の全てをぶつけてくれる番長も大変素敵です。
まあ初期の恋人の前ではデレすぎて少々情けないというところはありましたが。
ちなみに良く見てみるとこの人だけは学ランのカラーを外しておらず、些細な校則違反すらしていません。真面目です。
友人の天道。松下まっしぐら、待望の友人枠です。
元の蛇ヶ岳とほぼ同等クラスの面構えですが、天体マニアで校外に交友が無く不本意ながら童貞を貫いてます。
隕石の欠片を拾ったという理由で女性化後のツカサと接点が出来、隕石の欠片を引き渡す代わりにという少々情けない理由でツカサの身体に触ることになります。
まあ理由はともかく、友人に理想の女の体を見せびらかして感度を自慢するツカサが見られるのはここくらいのもので、本当に御馳走様ですと言わざるを得ません。
更に重要なことに天道エンドというものがあり、進め方によっては告白されて付き合うことができます。
惚れるのもいいけど、惚れられて求められるのはもっと素敵、ということで、キャラ的には番長ほどバッキバキに立ってませんが、相方候補としてはかなりのナイスガイです。
一日のうちで10に分岐するマルチエンディングシナリオ
ストーリーはエンディングの「その後」進行を除き基本的に性転換から1日で終わるので、シナリオはADVでも比較的短い部類に入ります。しかし選択肢の数が結構な数に及び、選択次第で10種類ものエンディングを迎えます。選択肢が多いので全エンディングを見るには総当たりで行くしかありませんが、ともかく長さの割にマルチエンディングがやたら充実しています。
一部エンディングではツカサが男に戻ってしまったり、最悪の場合心が女になったまま男に戻ってホモ化してしまったりしますが、具体的な描写はないので御愛嬌といったところでしょう。
勿論女同士の百合エンドもいくつかあるのですが、元々私はTSFと百合の組み合わせはあんまり好きではないので、比較的興味が薄いです。
また、タイトル画像がそういうイメージなだけあって、輪姦エンドだけでも3つ存在します。これに暴力や脅迫が絡むとちょっとどうかなあということになりかねないのですが、最終的にツカサが不幸にはなっていないのでこれはアリですね。無理矢理の輪姦はちょっと苦手なんですが、本人が望む形での輪姦はむしろ大好物なのです。好みが極端ですみません。
更にいくつかハッピーエンドらしきものがあり、私は番長エンド、天道エンドの二つが特にお気に入りです。どちらがいいかといえば甲乙つけがたい。
文章は主人公ツカサの心情描写に重きを置いており、うっかり番長の男気に惚れてしまって戸惑う場面、友人の天道に「まあいいか」程度のつもりで体を許したら行為の最中に求愛されて赤面する場面など、私のようなTSF愛好者にとっては御褒美満載です。
ところでハッピーエンド以外では物足りない尻切れ感のあるエンディングもいくつかあるのですが、何と公式サイトにおいてCG・SSつきで補完されています。クリア後のおまけ要素は基本自己満足でやっているとのことですが、こんなサービスそうそうないですよ?
そのおまけの最後の要素で今公開されたばかりのを読みましたが、天道ifもかなりの素敵っぷりで、お気に入り2つのエンドに負けない出来でした。百合と言えなくもない展開なのにより天道のキャラが深まり、満足してしまってびっくりです。グレート。
圧巻怒涛の差分CG
この作品は基本CG24枚に対して差分400枚超、つまり原画1枚に対して差分平均16枚以上という異常な物量を誇ります。
何でこんな量になっているかというと、人物配置や液体に対しての差分は勿論、ストーリー進行上のツカサの表情の変化についても逐一描かれているためです。メッセージ枠のツカサの表情差分も一人で30種類もの数に及び、揺れ動く感情の機微が表情と文面の両面で見事に表現されています。ここまでの気合いの入りようは商業作品でもおよそ見たことがなく、TSFの最大の命題といってもいい「主人公の魅力」を伝えるのに十分以上の役割を果たしていると言えるでしょう。
その他雑感
公式の購入後おまけページで
「よく言ってるんですが、可愛い女の子を犯すのは汚い男がよい!と思ってます。」
と述べられてますが、私はちょっと衛生的に汚いのは苦手なので、今回くらいが丁度よかったかなーと思います。
ただ、「汚い=男くさい」という意味ならむしろ大好物です。
ツカサの胸のサイズは個人的好みでは本来ストライクゾーンからからはみ出すくらいのでかさなんですが、描き方が良かったのと、今回の場合番長の大きな手のサイズに合ってたのがなかなか素敵でした。
実は前作の突撃!武塞学園というのがありますが、こちらは今回番長を取り合ったアキラが主人公のようで、ツカサには出番がないので…というか蛇ヶ岳司(男)だけ出てくるようなので、個人的にはあんまり興味を惹かれなくて未プレイです。いや、むしろ単なる悪役だった頃の蛇ヶ岳にも興味が無くはないのですが。
どちらかというと、第2作の淫ストラクターの方が微妙に気になります。
…いや待てよ。単なる悪役を性転換させて続編の主人公にするっていう発想、すごくない?
本作はボイスが収録されていません。そのため若干臨場感に欠けるかもしれませんが、入ってたら入ってたでテンポが悪くなることもあるので、一長一短といったところでしょうか。
総評
プレイ時間短めの短編ではありますが、CG枚数や差分枚数の多さもあって瞬間最大風速がものすごく、なかなかお目にかかれないレベルの快作と言えます。
以上をもちまして、本作には以下の評点を奉納いたします。
ここの評点はあくまで「お気に入り度」に過ぎませんが、900点を超えてX Change Alternativeとくるくるくーるの間。永久保存クラスです。
作者様がまたTSFモノを制作されるかどうかは分かりませんが、思いがけず良作を発見して幸せ気分です。
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