徹夜でしょうか早起きでしょうか、兎に角おはようございます、松下です。
用意に大分時間がかかりましたが、今回は予定通り、
印象はともかく内容を正確に覚えてなかったのでスクリーンショット収集がてらもう1周してみましたが、案の定丸一日かかりました。フルプライス作品だけあって、なかなかのボリュームです。
18歳未満の閲覧に適さない記事のため、以下の内容を非表示にしています。18歳以上で閲覧をご希望の方は、お手数ですが下の「内容を表示」ボタンをクリックしてご覧ください。
基本情報
作品概要 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
作品名 | 英雄×魔王 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
著作 | 有限会社エレメント | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
販売元 | 有限会社エレメント | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
レーベル | エスクード | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
作品形式 | ゲーム、シミュレーションゲーム、ロールプレイングゲーム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
流通形態 | 商業、現物販売、ダウンロード販売 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
人物デザイン | 水鼠 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
原画 | 水鼠 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
CG | 水鼠、TO-YA、POKYO、紫 カジマ、はなたか れとも、て☆れ☆ら | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
シナリオ | AZUSA、新 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
音楽 | ron、AngelNote、Sizuku、吉田 菜穂子 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プログラム | KIT | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出演 |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
初出 | 2005年5月27日,2009年7月24日(廉価版) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
対象年齢 | 18歳以上対象 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性的要素概要 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
状況 | 自慰、通常性交、セクハラ、強姦、輪姦、多人数責め、多点責め、多穴責め、連続責め、ハーレム、乱交、寝取り、入浴、拘束、緊縛、宙吊り、脅迫、監禁、調教、羞恥、着衣、露出、青姦、処女貫通、孕ませ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
行為 | 言葉責め、フェラチオ、イラマチオ、乳揉み、乳首責め、パイズリ、尻撫で、手淫、クンニリングス、ノーマルセックス、肛門責め、アナルファック、手コキ、中出し、ぶっかけ、顔射 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
体位 | 正常位、屈曲位、後背位、密着後背位、騎乗位、背面立位、対面座位、背面座位、側位、交差位、69 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
器具 | 異物、拘束具、目隠し、触手 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
衣装 | 全裸、半裸、下着 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
不衛生行為 | 放尿 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性対象概要 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
種別 | 人間、人型異種族、亜人 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性別 | 女 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
立場 | 赤の他人、恋人、部下、仲間、協力者、敵、勇者、王侯貴族 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
容姿年齢 | 幼い、若い、大人、完熟 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
体型 | スレンダー、標準、むっちり、ボテ腹 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
胸 | 貧乳、美乳、巨乳 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
尻 | 小尻、美尻 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
陰毛 | なし | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
無駄毛 | なし | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
人格 | ノーマル、鈍感、マゾヒスト、反抗的、素直、依存的、前向き、後ろ向き、真面目、不真面目、大人っぽい、子供っぽい、無口、快活、熱血、冷静、情熱的、温和、馬鹿、頑固、負けず嫌い、高飛車 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
装備品 | 獣耳、長耳 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
経験 | 処女、非処女 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
相手概要 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
種別 | 人間、人型異種族、異形、植物 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性別 | 男、不明 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
名前 | あり、なし | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
顔 | あり、なし | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
容貌 | 男前、不明 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
陰茎 | 普通、太い | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
人格 | 強姦魔、後ろ向き、不真面目、頑固、鬼畜、残忍、外道 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
経験 | 経験豊富 |
物語概要
人間と魔族がいがみあって暮らす世界。
辺境の魔族であるフェルザーは無力な人間の無駄な抵抗に苛立ちを覚えていたが、彼自身や側近はともかく、それ以外の部下の弱さにはいかんともしがたいものがあった。
そんなある日、従えたばかりの魔族の女が驚異的短期間でフェルザーの子を生んだ。生まれた子供は従来の部下に比べはるかに強く、戦争の手駒としてうってつけだった。
これに気を良くしたフェルザーは、今一度魔族の恐ろしさと人間の醜さを知らしめるべく、ついに世界征服に乗り出すのだった。
容赦ない登場人物
このゲームは登場人物が非常に多く、名前と声があるキャラだけで38人もいるので、ここでは主要人物とお気に入りキャラのみ紹介します。
辺境の魔族、フェルザー。本編の主人公です。
序盤では辺境のフィーリス城の城主に過ぎませんが、世界征服に乗り出し次々に領地拡大していくことで、人々に魔王フェルザーとして恐れられる存在になります。
フェルザーは魔族なので容赦なく人間を殺していきますが、人間そのものというより人間の身勝手さを憎んでいて、人間を追い詰めることで身勝手さをむき出しにさせ、それを処断していきます。逆にセレスやオーティスなどの純真な心を持った人間が現れるとフェルザーは動揺するのですが、「全ての人間は醜い」という持論を捨てられず、むしろ正当化するためにその心を折ってやろうと考えるあたり、フェルザーも十分根性曲がってます。
これに関連して、フェルザーが何らかのトラウマを抱えていることが冒頭から示唆されていますが、このあたりは後半に語られます。また、物語と世界の根幹に関わる魔剣エイブラムを初めから所持していますが、序盤のイベントで紛失して回収は終盤になります。
フェルザーは剣術、魔法に加えて先端に繊毛が生えた多数のベルトを魔力で自在に操ります。このベルトが事実上の触手なのですが、あくまでベルトの形をしてるのでカッコ悪くないという画期的なスタイリッシュ触手魔人です。ただ所詮ベルトと繊毛なので太さが無く、拘束や愛撫には使えても本丸責めに使えないという欠点があります。
フェルザーは女好きで、兵力増強のために女魔族をばんばん孕ませていきますが、一方で女にだらしないということはなく、たらしこまれることはありません。また、イベントCGを一通り確認してみるとわかるのですが、ほぼ全ての性交時に全裸になっていて、公衆の面前で女勇者を半裸にして犯し辱める場合でさえ自身は全裸という妙な潔さがあります。
エスクードのゲームは主人公視点を徹底して作られているのか、フェルザーだけは戦闘時を除き声なし、立ち絵登場機会もほとんどなしという扱いになっています。
見た目の雰囲気はダーク・シュナイダーにちょっと似ています。
フェルザーの側近、カルデリーズ。5人のヒロインの1人で、中でもセレスと並ぶメイン格です。愛称はリーズですが、フェルザー以外にその呼び方を許さず、リーズと呼ばれるたびに毎回訂正を要求します。
幼生の頃に人間に捕まって散々虐げられて死にかかっていたところをフェルザーに助けられたという過去があり、人間を憎みフェルザーを愛しています。そのため、フェルザーの部下の中では例外的に
人間を殺すことに関してはフェルザー以上に容赦が無く、相手が身勝手でも他人思いでも一切躊躇がありません。そのせいで一部ルートではフェルザーと仲違いすることがあります。
容姿端麗で、特にその豊満な胸はガレフにも危険視されるほどです。
ざっと数えてみたところ、立ち絵のポーズが1人で4種類もあります。
ホンハース峡谷の領主魔族、アレット。5人のメインヒロインの1人です。
高名な竜の一族で、可愛らしい容姿と十分な戦闘能力を備えているのですが、領主にもかかわらず極度の恥ずかしがり屋で、目を合わせて会話することはおろか、見られるだけでも駄目なので部下が横を向いて話をするという珍妙な状態に陥ります。
その極度の恥ずかしがり屋も幼少の頃に人間に騙されたことに起因するようなので、人間被害者の一人に数えられます。
見た目が水鼠さんのアシスタント、兎月ころなに似ています。なので最初に攻略ヒロインとして選んだのですが、中身を含めると意外に似てませんでした。
自称天使の魔族、モモ。5人のメインヒロインの1人です。
幼生の頃に人間に拾われ、白い羽が生えていることを唯一の根拠として天使だと教え込まれて育ったので、自分が天使だと信じています。しかし実際はモモの頭があまり良くないのをいいことに人間に魔族撃退の便利な駒として使われていたので、いざフェルザーに負けた際には手のひらを返して罵声を浴びせられます。
まあそれまで騙されていたとはいえ悪い暮らしはしていなかったようなのでそんなに不幸というわけでもないのですが、魔族側の人間被害者の一人と言えます。
どういうわけかパンツを穿く習慣がありません。また、貴重な放尿シーンがあります。
勇者セレス。5人のメインヒロインの1人で、中でもカルデリーズと並ぶメイン格で、進行によってはカルデリーズと因縁が出来ます。
オーティスほどではないものの魔族を打ち倒す十分な実力に加え、人を信じ、人を助ける純真な心を持ちます。
片手剣と楯のスタンダードな剣術を使います。専用ルートでは聖剣ヘルハルトを装備します。つまりオーティスが両手で振りまわしていたヘルハルトをセレスは片手で取りまわすわけですが、ヘルハルトは清らかな心の持ち主が使用した場合は軽くなるので、何とかなるようです。
フェルザーに負けて捕まると、公衆の面前で処女を散らされたり、牢に押し込められて繁殖の相手をさせられたりと散々な目にあいます。
しかし折れない芯を持ちながら快楽の波に翻弄されるその様子が大変艶やかで、私の一番のお気に入りキャラです。
ただ仲間にした場合に妊娠しないのと、アルティメット前のエンディングが若干残念だったかなと。
高位神官メイシア。5人のメインヒロインの1人です。
人間の宗教であるネーノイス教の神官なので、フェルザーと敵対します。
基本的に無口で、いざしゃべり出しても無感情にボソボソとしゃべるので、ちょっと聞き取りにくいです。
神族の血をひくためにネーノイス教会の後継者として厳しく育てられ、使命以外のことは特に考えないといった人格を形成されているので、やはり人間社会の被害者の一人と言えます。
実年齢不明のロリ枠ですが、妊娠します。
名前がノイシスと似ていて紛らわしいですが、こちらは「救世主」が語源のようです。後継者としてどれだけ期待をかけられているかがよくわかります。
フィーリス城の東の辺境の領主、ノイシス。
強力な魔力を持ちながら、その全てを自ら纏った重い鎧を動かすためだけに費やし、その使い道が間違っていることに気付いていないという、天然のんびりキャラです。中身はちっちゃくてかわいいです。とがった耳以外に特に魔族っぽいところはありません。
最初にフェルザーの子を産んだキャラで、イベントCGつきHシーンが3種類あって、これは5大ヒロインに次ぐ出番の多さです。
演技も併せてそののんびりっぷりにはじわじわくるものがあり、性的対象でありながら頭撫でてあげたい可愛らしさを持っているのが貴重で素敵です。
ただ、物語冒頭で「いくらなんでも早すぎないか」とフェルザーが驚いている通り、ゲームシステム的にもノイシスから生まれる子供は2+1ターンで3人という量産タイプなので、頭数が足りない時には重宝しますが、余っているときにはその能力の低さから捨てられてしまいます。
白姫城の城主、雪音。
魔族扱いですが、いわゆる雪女です。雪女なので、外見上特に魔族らしいところはありません。天候、特に雪を操る能力を持ち、広域制圧を得意とします。…が、実際の戦闘ではその能力はあまり発揮されず、必殺技が全体攻撃であるという特徴にとどまります。雪音の統治する地域だけやはり文化が違うのか、兵士魔族の姿が白い狼です。
作中唯一の和風キャラで、古風な言動の美人で、ひんやりした肉付きのよい体躯と、なかなか魅力的です。性格はいわゆるツンデレに近いですが、その一言で言い表せない何かを感じます。
愛した男に裏切られたという過去を持ち、その話を聞いて違和感に気付いたフェルザーが真相を教えてしまうと、その男と和解してしまって仲間になってくれません。敢えて隠しておかないと仲間になってくれないのが多少すっきりしませんが、そんなことより仲間になってからのテレっぷりが大変可愛いです。
海中城の城主、ディーネ。
魔族は人間を虐げるものという常識に疑問を持ち、人間を保護する立場をとる珍しい魔族です。そのためフェルザーと対立することになるのですが、いざ打ち倒してみると実はフェルザーを唖然とさせるほど被害妄想が激しいことが発覚します。ディーネほどの美女が勝手な妄想の果てに「いやーーーー!」と叫んで逃げるのが大変可愛らしくて素敵です。
生まれる子供は3+1ターンで2人という少数精鋭タイプなので、1人あたりの能力が高くて重宝します。
古代都市ヘテスの領主、ファオラ。
褐色の関西弁娘で、ツッコミ体質です。名前や格好、住居からしてエジプトの
性格は明るくカラッとしており、終わったことにはこだわらないという現実主義者で、フェルザーとも友達感覚で会話するという稀有なキャラです。ただ能天気というわけではなく、魔族と人間の過剰な慣れ合いを避け、好意を向けてくる人間は殺してしまうなど、そういう意味でも現実主義です。
ファオラの住む古代都市ヘテスは空飛ぶ2つのピラミッドで、1000年前から空を飛んでいたのですが、侵攻ルートによっては当初二つあったヘテスの片方はモモによってモモコレ号と名付けられた挙句、海中城の頑強なバリアを粉砕する特攻兵器として使い捨てられます。アクシズ落としならぬヘテス落としというわけです。
その蛮行に仰天するファオラに対してフェルザーは「もう一つあるんだ、一個くらい大目に見てやれ」と窘めるわけですが、これに「二個しかないって言え!」と反論したのはファオラ一世一代のツッコミだったと思います。
人類最強の勇者オーティス。
中盤過ぎから登場する、フェルザーのライバルです。
平和主義者のためか、普段は少し抜けてる印象がありますが、剣を構えるとびっくりするくらいカッコイイです。
剣術は盾を使わず両手で剣を持ち、いわゆるバスタードソードを使います。
その実力は最強の勇者の名に相応しく、弱点といえば必ず戦士ゲルト、魔術師エレミアと組んで3人だけで出現するので人数が少ないということくらいです。しかし3人とも能力の高いネームドキャラなので、油断するとたった3人に大苦戦するという事態に陥ります。
オーティスは単なる強さに加えてセレスと同じく純真な心を持っており、そのため終盤聖剣ヘルハルトに認められてその使い手になり、更にパワーアップします。特に一部イベントで覚醒する真聖剣オーティスと呼ばれる状態ではほぼ無敵で手がつけられません。他に自称世界最強の勇者アンディオスという詐欺師がいますが、本気のオーティスは勇者どころか全登場キャラ中ぶっちぎりNo.1のトチ狂った強さです。まあイベント限定のパラメータではありますが、場合によってはラスボスよりはるかに強いライバルというインパクト抜群の立ち位置が私は好きです。
見た目の雰囲気はラーズ・ウル・メタ・リカーナにちょっと似ています。
フェルザーの側近で参謀役のガレフ。
魔族でフェルザーの参謀なのに、人間の宗教であるネーノイス教を信奉していて、人間を虐げることにしつこく反対しては残り少ない髪の毛を抜かれます。
かと思えばどう見てもよれよれのご老体なのに無理して変に若さを主張するところもあり、茶目っ気もあるキャラです。
そんなガレフを真っ当に褒めてあげるのはセレスくらいのものと言われてますが、フェルザーもその能力は買っているようです。ただ褒めるとつけあがるので適当にあしらっているそうで。
森川明大さんの演技が絶妙なナイスじじいです。
2周目以降から戦闘にも参加できますが、何しろ老体で体力が無く、HPの初期値と上昇率が極めて低いので、アイテムでHPを強化しないと使い物になりません。ただ、攻撃力の上昇率は高く、アイテムなしでレベルアップだけで99に達します。
ネーノイス教の教皇、グッフェンベルタス。
偉い立場の人間ほど腐ってるというこの世界観をそのまんま表したような爺様で、一見厳かな佇まいですが、その内面は名誉欲の塊で民衆のことなどどうでもよく、面子を潰されるのが大嫌いという性格をしています。そしてフェルザーに大聖堂まで攻め入られた際にはその顔を思い出してうろたえ、半狂乱になるのですが、その実力はというと実はメイシアやセレスよりも上で、部隊配下にメイシアを伴っていることもあって、少なくとも1周目では大苦戦します。その意外な強さがとにかく印象に残っています。
彼がどうやってあんな法力を得たのかは謎ですが、実は信心の強さと法力の強さは関係なかったりするのかもしれません。
フィーリス城の北の隣にあるエルディナート城の城主、ゴエリア。
見た目通りのイロモノキャラで、序盤にフェルザーにあっさり打ち倒され、その後特に重要な出番もないのですが、注目すべきは私イチオシの一条和矢さんの演技です。
「ボディビルダーのような体躯でオネエ言葉を喋り、美少年を愛好する変態」というそのキャラを余すところなく演じ切っており、あまりに楽しそうなのでこっちまで楽しい気分になります。人の言葉を全く聞かないウザキャラタイプではなく、フェルザーがツッコミ入れると普通に凹むところも良いです。
愛称(自称)は「ゴエリー☆」で、「☆」のニュアンスまで含むので正確に発音するのは困難を極めます。
意外と人気が出てしまったのか、何とファンディスクの麻雀 英雄×魔王にまで登場します。やったね一条さん!
斬新なゲームシステム
エスクードのゲームは、一部例外もありますが、単なる紙芝居ではなくゲームとしてきちんと成立してるのが特徴です。今回の場合いわゆる地域制圧型シミュレーションゲームに近いシステムなのですが、女魔族を孕ませて兵士を作るという非道徳的行為をゲームシステムと一体化してるのが斬新です。戦略行動メニューに「繁殖」が並んでるのはなかなか見られないと思います。
そのためある意味出産ゲームと言えますが、「魔族は妊娠しても体型が変わらない」という設定があるので、おなかが膨らんだグラフィックはセレスの1枚だけしかありません。また、出産シーンそのものは全くありません。そのあたりが好きな人はがっかりする可能性があるので注意した方がよいでしょう。
なお、スタッフにマジンガーZファンでもいたのか、システム上の出産ターンが妙な仕様で、つまり3…2…1…0!(デケデケデケデケ)発射!というタイミングで生まれるので、実際はキャラクターパラメータの出産ターン数より1ターン多くかかるということに注意が必要です。
戦闘システムはリボルバーバトルという独特の属性バトルで、オリジナリティが光っています。基本はソルジャー<マジシャン<アーチャー<ソルジャーの3すくみで、向かい合っているキャラから右か左の隣接キャラに次の攻撃順を回して、属性で勝った方が攻撃順やダメージ補正で有利になるというシステムです。部隊編成や属性先読みにそれなりに戦略性がありながらも操作は基本的に右クリックか左クリックで順番を送るだけで、ゲージが貯まったらタイミングを見計らってホイール回して必殺攻撃をするといった具合ですので、戦闘がさくさく進むのが良いです。
また、敵の行動原理をよく観察してみると「属性相性の勝率が高い方向に回す」「リーダーのHPが半分以下の場合、リーダーに順番が回るのを極力避ける」という2つの原則で動いていることが分かるので、確実な先読みで有利に進めることができるようになります。例えば左上の図の例では敵から見るとマジシャンに回した場合にマジシャン-ソルジャーで勝ち、マジシャン-マジシャンで引き分け、ソルジャーに回した場合にソルジャー-ソルジャーで引き分け、ソルジャー-マジシャンで負けになるので、マジシャンに回した方が勝率がよく、またマジシャンはリーダーではないのでリーダー回避は考慮しません。つまり敵は次にマジシャンに順番を回します。これに対して、自軍両サイドにアーチャーは配置していませんので、ここはマジシャンに回して相性引き分けに持ち込むのが無難でしょう。
戦略は基本的には進軍の一点張りですので拠点は攻める一方なのですが、自軍の不利になるばかりで不要と判断されたのか、地形効果の類はありません。良い判断だと思います。
キャラとしてレベルが上がるのは指揮官だけで、フェルザーの子供は基本的に1回の戦闘で使い捨てになるので、育成要素はあんまりありません。子供を使い捨てにするのが嫌な場合、指揮官だけで部隊を編成して戦うと犠牲者なしでエンディングにたどり着けますが、魔力の消耗が激しいので1周目は辛いかもしれません。
周回引き継ぎ要素があり、一度クリアすると私が好きな「強くてニューゲーム」ができます。アイテム全て、仲間全てとそのレベルが持ち越せます。シナリオ上まだ仲間になっていないキャラはモノクロ表示で区別されます。そのため2周目以降は1周目よりもハイペースでさくさく進みます。特に勇者オーティスや勇者セレスを仲間にしていると、ものすごい勢いで雑魚をなぎ倒して行ってくれるので楽です。
セレスやメイシアはストーリー上で妊娠フラグが立たないと妊娠しないので、2周目以降はゲーム開始直後からクリアするまでひたすらセレスとイチャイチャしては子作りに失敗するといった無駄プレイも可能です。実際にやってみたところ、アルティメットクリアまで103ターンのうち85回セレスと子作りに励むという結果が出せました。
ところで「1ターン」という単位が実際どのくらいの時間なのか、ということについて。セレスやメイシアの出産までかかる時間が10ターンとなっているため1ターン=1箇月、という推測も成り立つのですが、そうなるとクリアまで100ターン近くかかるのは、=100箇月≒8年がかりということになってしまい、ジークラフ王妃のサンドリーヌあたりもっと老けこんでるはずなので、ちょっと感覚的に合いません。そもそもセレスやメイシアが出産する子供は魔族なので、人間と同じ十月十日ではない可能性があります。また、会話の雰囲気からしても1コマ進むのに1箇月かかってるようには見えません。
これを他の単位で考えると、100週=約2年、100日=約3箇月ということになり、このあたりなら特に無理はないような気がします。
また、ターン開始イベントで「それでは、今日は何をしますか?」(アレットの場合)などと聞かれるので、やはり1日の可能性が高いと思われます。イベントによっては1ターンで1日半以上経過している描写がありますが、「基本1日だけど2日経過する場合もあるから、1戦略単位=1ターンとしている」と考えるとむしろ辻褄が合います。
なお、少々年季の入っているゲームなのでWindows 7 64bitでそのまま起動すると音が途切れ途切れになる場合がありますが、互換性でXP SP3にチェックを入れておけば問題なくプレイすることができます。
グラフィックは水鼠さん天国
全てのイベントCGと立ち絵の原画を水鼠さんが一人で描いてます。全体的な品質バランスにもほとんど問題はなく、水鼠さんファンの私としては、このボリュームが水鼠さん原画に埋め尽くされているだけでもうヘヴン状態です。
イベントCGの量としてはメインヒロインで原画各8枚以上、サブヒロインでもそれぞれ原画2枚程度(ニーナ除く)あるので、メインヒロインがどうでもよくてサブヒロインにものすごい思い入れがあるという人以外は不足を感じないと思います。立ち絵もメインヒロインにはそれぞれ複数のポーズがあり、更に水鼠さんのミニゲームシリーズ同様にヒロインの立ち絵とイベントCGの全てにまばたきが実装されているという豪華仕様です。このおかげでヒロインがより生き生きとして見えます。
強いて難点を挙げるなら、立ち絵の女性キャラの尻のボリュームに不足を感じるというくらいでしょうか。
ちなみに水鼠さんの肩書きはイラストレーターではなくて開発部長なので、本作ではキャラクターデザインと原画とCG監修とゲームデザインに奔走していて、とんでもない作業量になっていたようです。開発が難航するのも無理はないですね。
若干理屈に無理があるものの挑戦的なシナリオ
英雄×魔王はマルチシナリオになっていて、進軍の順序や勇者討伐、繁殖行為、選択肢によって物語が分岐し、最終的にノーマルエンド、ヒロイン5人分それぞれのエンド、ハーレムエンドに帰着します。マルチシナリオに影響する要素の中で勇者討伐だけは出現するキャラと地域にランダム要素があり、ここだけはシナリオ攻略の大きな手間になっています。
フェルザーは戦略の都合上多数の女と性行為を行いますが、基本的に戦いで打倒した相手を襲うか、既に部下にした相手と交配するということですので、魔族同士の場合は過剰な凌辱行為はありません。ただヒロインに人間が二人いて、この二人に対してだけは若干ひどい扱いになります。
それぞれ好き勝手に活動している魔族を手なずけるにあたって、フェルザーは魔族の魔力供給源である
主人公側が魔族なので人間をばんばん殺していきますが、人間側の社会や統治者が腐りきってるのでそこまで不快感はありません。むしろ明るい雰囲気のイベントが多く、過剰な鬱進行もありません。一部回想シーンがやや鬱ですが、まあアリスソフトなどに比べれば軽いものです。ただ、主人公であるフェルザーは「全ての人間が腐っている」という前提のもとに人間を殺していくのですが、その発端は一部の悪質な人間が引き起こした事態であって、それ以前から信用していた人物は特に悪いことをしていないので、その根拠には若干無理があります。まあそう思い至った事件で人間に失望したことは分かりますし、人間社会が腐っているというのは正解だったようですけれども。
なお、世界観的に魔族のエネルギー源は人間の恐怖心ということになっており、魔族は人間を恐怖させないと死んでしまう一方で人間を絶滅させても死んでしまうので、魔族が人間を襲うのは人間が動物を食べるのと一緒という構図が出来ています。このため、人類と魔族が完全に和解するのはおよそ不可能というのが前提となっています。ただ、魔族が普通に食事するシーンもあって、食事と魔力調達の関係が一体どうなっているのかということに関しては正直よくわかりません。
余談ですが、シナリオ文面で一般名詞の「光」と書くべきところで何故か大半が「光り」と表記されており、この症状をプリスターの初期バージョンまでずっと引きずっているのが不思議です。
熱演の声優陣
どっからどう見てもネタキャラのゴエリア役を生き生きと演じた一条和矢さんを始め、ガレフ&ヘルハルト役の森川明大さん、ノイシス役の樋口まゆらさんなどの名演技が光ります。それ以外の役の人もみんな水準以上で、全く文句はありません。お気に入りキャラ一番のセレス役の一色ヒカルさんの演技も勿論素敵です。
また、私はこの作品がエスクード初体験だったので最初違和感を覚えたのですが、エスクード名物とも言われる
必要十分なBGM
流石はメーカー製フルプライスゲームと言うべきか、音楽は必要十分な数と品質が取りそろえられています。
私はテンポがいい戦闘曲の「REVOLVER BATTLE」、ボス戦闘曲「REVOLVER BATTLE 2」、アルティメット戦闘曲「ULTIMATE BATTLE!!(主題歌アレンジ)」、終盤イベントの「英雄×魔王 -宿命-」あたりがお気に入りです。
総評
元々水鼠さんの絵が大好きな私なんかは大量の水鼠さんの絵に囲まれるだけで満足してしまいそうになるわけですが、ゲーム自体もちゃんとできていて、シナリオは一部納得しかねるところがあるものの負荷と発散のバランスが良くできています。魅力的な女性キャラが複数いて、その上メインヒロイン5人それぞれのイベントCGの量も十分、声の演技も抜かりなしと、およそ文句がありません。強いて言えばH度がそんなに高くはないかもしれませんが、私はセレスの痴態で十分満足できました。
以上を踏まえて、以下の評点を奉納いたします。
まず絵柄が大好きという時点で一般的な評価より大分上がってしまっているとは思いますが、周回に結構時間がかかるゲームを10周もしてるといった時点で私がどれだけ気に入ってるかがお分かりいただけるかと思います。
なお、英雄×魔王は現在ダウンロード販売でも簡単に購入できます。
というわけで今回も水鼠さん原画の新作応援バナーを貼っておきたいと思います。
私も今回のレビューが終わってやっとプレイできそうです。
ピンバック: レビュー : 彼女は高天に祈らない -quantum girlfriend- | 松下響の天輪返し