犯罪者扱いのリスクがあっても、それでも実際に子供が襲われる危険が減るなら仕方ないとお考えのあなた。ポルノの禁止によって犯罪発生率は減らない、むしろポルノがあった方が性犯罪が減るという調査研究結果が既に出ています。これは警察庁の附属機関である科学警察研究所とハワイ大学の共同研究の結論でも同じですし、警察庁の見解においても「アニメ画像と児童の被害に関係はない」とされています。
○ジョンソン大統領の諮問機関(米,1970)
「ポルノと性犯罪には関係なし」
○レーガン大統領の諮問機関(米,1986)
「性的暴力表現に過剰にさらされた場合、性犯罪と因果関係あり」
ただし,初期委員による「関係なし」とのレポートにレーガンが立腹し,
委員が入れ替えられた後の結論.偏った委員の構成が指摘されている(Meese, 1986)
○Baron & Strauss(米,1987)および Scott & Schwalm(米,1988)
大規模な調査の結果「ポルノと性犯罪の関係性を示す証拠は無い」
○ロングフォード委員会(英,1972)
「ポルノは社会的道徳に悪影響」ただし客観的根拠は無し。
○わいせつ物検閲委員会(英,1979)
「ポルノが社会に及ぼす影響は小さい」
○カナダ司法省(加,1985)
「社会道徳とポルノの間の因果を証明する体系的な証拠は存在しない」
○フレーザー委員会(加,1985)
「性犯罪の原因とポルノを結びつける主張は根拠に乏しい」
○Kutchinsky(西独,デンマーク,スウェーデン 1985a, 1991)
「ポルノが入手しやすくなると、性犯罪の件数は減少する、あるいは変化しない」
○Diamond and Uchiyama(日, 1999)
「ポルノは80,90年代に入手が格段に容易になったが、性犯罪は劇的に減少した」
まあ普通に考えれば、フィクションのポルノで満足している人たちがそれを禁止されたら妥協して仕方なく実在の人間に手を出してしまう可能性は否定できないわけで、ある程度存在が許容されなければ世の中うまく回らないのは至極当然のことです。
そもそも「二次元のフィクションポルノを嗜んでいるような連中は現実の児童にも手を出すつもりだろう!」というのが完全に言いがかりで、彼らの多くはフィクションそのものを楽しんで欲望を満たしているわけです。放っておけば実在児童には何ら接点がないのですから、無害な欲望解消手段を奪うなどという野暮なことはせずにそっとしておくのが一番です。
勿論、実在の児童を使ったポルノ作品ではそれを作った時点で児童に被害が出かねないため、そういったものについては制作を禁止しても仕方がないところですが、それについては現行法で既に規制対象となっているので十分であり、改正の必要がありません。問題は新たに漫画・アニメなどのフィクション表現物を規制することです。これらは元々実在児童の権利を何ら侵害していませんし、表現物まで含めて全面禁止すると却って性犯罪が増加する傾向があるというのは前述の通りです。
また、先程述べました通り警察の人的リソースというのは有限ですので、実在児童の被害に何ら関与しないフィクション作品やその所持を取り締まることに労力を割くことになると、無駄な仕事をやらされている分だけ実際の児童を救済できなくなるというケースが起こり得ます。
つまり、所持規制や表現規制を盛り込むという今回の改正案は児童保護という最も重要な点において効果が無いどころか全く逆効果でさえあるということです。
児童を題材とした性的表現は目障りで不愉快かもしれませんが、それを規制すると却ってあなたの子供に危険が及ぶ可能性が上がるのです。
そして既に規制は逆効果であると公的機関の研究で結果が出ているにも関わらず、改正案の附則でこれを全く無視して「また3年研究して漫画やアニメ・ゲームの規制を検討する」という意欲を見せているのは、もはや現実を無視した感情の暴走であると言えます。
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