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松下響の天輪返し

突然ですがDTM始めました

 徹夜でしょうか早起きでしょうか、兎に角おはようございます、またもやお久しぶりの銑鉄計画広報担当松下です。何、3年半ぶり? 前回は4年半ぶりだったので相対的にセーフですねヨシッ!(節穴)
 今回はアレですよ。うちの作者が唐突にDTMを始めたのでそれについてです。

初自作曲 Enjoy and Exciting

 まずは御託の前に実際に作った曲を聴いていただきましょうか、こちらです。Enjoy and Exciting (Take 06)

 ええ、タイトルは原義のベルセルクではなくその派生で絶対に許さない感じのアレですね。E & E !
 当初は「Happy Starter」にしようかと思いましたが、なんかこっちの方が第1号としてしっくりきたので。
 基本コンセプトは「ただ楽しいだけの曲」です。まさにこういうのが欲しかったんだからこれで良いのです。

 この曲を作るまでに教本をあれこれ読んだり好きな曲をあれこれ耳コピ或いはアレンジしたりしてましたが、堂々と発表出来る自作曲はこれが初になります。
 曲の構造はこんな感じで

曲の構造

 今回は初回かつパワー重視ということで、和音は3和音とパワーコードだけ、コード進行は最初から最後までカノン進行しか使ってないというシンプル極まりない作りとなっております。
 いやこれ手抜きじゃなくてですね、耳コピで構造解析した新旧Sympathizerも実は間奏以外全部がクリシェ風下り坂進行なんですよ。んでこの構造は、殆どの部分が同じコードだからどこの旋律もある程度自在に組み合わせ出来るぞっていう利点があるんですね。
 まあ実際には短音の旋律同士を下手に重ねると音がごちゃついて主旋律を聴き取りにくくなるというのは今回似た構造で作ってみてから気付きましたが。なおベルは更に音が短いせいか、あまり他と衝突しないようでした。
 あとはアレですね、そもそも細かい和音を聞き分けられるほど繊細な聴覚を持ってないですし、今回は主題としてお洒落さとかかっこよさとか目新しさとかの類いは最初から目指してないので難しいことする必要無いですよねっていう。
 ギターがやたら主張してるのは最近導入したAmple Guitar SC4音源にはまってるからです。そもそもギターの弾き方をよく分かってないので操作を理解するまでが大変でしたが、DAW付属音源とかシンセ音源付属のギターよりも色々出来て楽しいです。
 と言ったところで既にお察しかと存じますが、うちの作者のおっさんは楽器演奏の類いは全く出来ません。DTMサイコー!

楽しすぎるぞDTM

 ここから下は正直蛇足なのですが、備忘録をかねてここまでの経緯を全部書いておきます。

 まず何で突然DTMを、という話になるわけですが、そもそもうちの作者は2003年~2004年頃のASK(SILVER TECHNOLOGY)さんのHappy Hardcore(ハピコア)の溢れるパワーに脳天直撃された口でして。

 はい、ニコニコ動画が生まれるより前の紅白Flash合戦時代のものですね。何もかもが懐かしい。
 以来好きな曲ジャンルの一番に挙がるほどハピコアが好物なんですけど、残念ながらこのジャンルはかなり供給が少なくて、更にハピコアの中でも当時のASKさんのようなシンプルパワー型の楽曲は更に少ないという重大な問題がありまして。その数少ない供給源にあたるP*Lightさんやおひるね音楽部(旧音ゲー同好会)さんのハピコアは同様の楽しさがあって大好きです。
 先ほどのリンクにあるとおり、実はASKさんも近年活動を再開されているのですが、最近はどうも別の系統の曲を作っているようでして、今更昔の感じの曲を作ってとか言えないじゃないですか。じゃあもう自分で作るしかあるまいよ、ということで。

 あ、ハピコア以外だとロック、ユーロビート、アニソン、ゲーム音楽あたりも好きなので、その内そういう感じのも作ることになると思います。

 ただし漸く人前にお出し出来る曲を作れるようになったのが最近というだけで、実際にDTMを囓り始めたのは2007年……ええそうですね、VOCALOID 2のミクサンが出た頃になります。でも勢いで買ったVOCALOIDだけ持っててもアカペラしか出来ないぞという基本的問題にぶち当たりまして、DAWや音源をどうするかを検討しているうちに冷めてしまいました。

 次に転機になったのが2025年3月。この時に知ったのがおちゃめ機能のVOCALOID→Synthesizer Vでの進化です。

 VOCALOIDの方はバージョン6になっても曲を聴く限りは大きな変化がなさそうなのに突然とんでもないものが出たものだと思ったものですが、よく考えなくても18年経っているわけです。そりゃあ進歩もするでしょうよ。
※存在に気付いたのが2025年というだけでこの動画の投稿は2023年です

 んでついでに調べてみたら入門書が出ていて基本音源が付属するDAW、PreSonus Studio ONE 7 Pro(現Fender Studio 8 Pro)も3万円くらいで入手出来ると判明したので(※実際にはDAW本体より後付けの音源プラグインの方が費用がかさむ)、今度こそやってみるかと2025年3月から入門書を読んでDAWの操作方法とコードの基本的な進め方はまあ理解しました。が、肝心の主旋律と副旋律の作り方がさっぱり分からなくて首を傾げる羽目になりました。
 仕方ないので実際の曲の構造を勉強してみるかと1ヶ月弱で耳コピからの管弦楽アレンジ曲を作ったわけですが……まとまりが無さ過ぎて放課後に個別練習してる吹奏楽部みたいな惨憺たる出来に。今考えると旋律ごとに3和音設定するなどという奇妙な作り方をしていたのが原因でしたが。

 ともかくアレンジでも1曲出来るには出来たので、今後作り直す必要があるのはともかく、他の曲を作るにしても発表にはMVが必要かなと考え始めました。
 参考までにうちのおっさんは大昔にShadeや3ds MAXを使ったことはありますが、ソリッド関節構造のあるロボモデルはともかく人物モデルのリギング、ウェイト付けで挫折した程度の腕前なので、直接作り始めるのはかなりハードルが高いという問題がありました。
 しかしここでVROID STUDIOというツールが大分進化していたことに気付きました。以前触れた時よりもキャラデザイン幅が大きく広がっており、2日で基本衣装、2週間でマーチング衣装まで出来ました。

 マーチング衣装の方はツールの機能上存在しない帽子を髪の毛で作るのに大分苦戦しましたが、3D操作ほぼ無しで体型をスライドバー設定してテクスチャを描くだけでこの出来って大分画期的だと思うのです。一般的MMDよりややロークォリティですが、技術的ハードルの低さとタイムパフォーマンスの高さが圧倒的という点においてかなりお勧めです。

 んでここからMMDに変換して、どうせBlenderを使う必要があるのでついでに帽子でも作り直すか……とBlenderの操作を勉強しながら品質向上作業をやり始めたら

 あっという間に4ヶ月が経過しました。いや進捗自体は順調だったので、あと1ヶ月くらい続けていれば多分完成したと思うんですが、9月頭にうっかりゲームを始めて中断してしまい、再開が億劫になってしまいました。
 ええはい、うちの作者は色々手を出すけど他に集中してやることが出来た途端にこんな感じなんですよ。それはここのサイトが本来何を目的としていたのかを見れば一目瞭然ですね?

 それから半年以上だらだら過ごして、SUPER EUROBEATのナンバリングタイトルが完結してDL販売されてることを2026年5月頃に知りまして。それをいざ買ってみると全長版が歌詞を抜いて伸ばしただけで退屈な曲が多く(※そもそもユーロビートは2番の頭までしか固有歌詞が無いので、歌詞を作らずに伸ばすことに無理がある)、じゃあDAW持ってるし自分で聴く分は自分で切り貼り編集するかあ、とDJごっこを始めました。
 それが6月頃には終わりまして、折角DAWの操作を思い出したんだからとDTMの勉強を再開することになりました。

 これ結構重要なんですけど、難しい作業を再開するのがやる気の問題で困難な場合はそれより簡単な作業から始めることでやる気を引き出すのが良い、という解決法を聞いたことがありますが、VROID STUDIOでもDJごっこでも本当にその通りに再起動出来たので実際有効ですね。

 それで今度は別の曲の管弦楽アレンジに挑んで、まあ1曲目よりは大分マシな出来になったのですが、満足な出来ではなかったので管弦楽法の教本を読んで、楽典教本を読んで、対位法と和声法の教本を読んで……読んでからこれ現代音楽とあんまり関係ないなと気付いたものの、このあたりでようやく、別に全部の旋律がコードに束縛される必要は無く、基本的に小節頭が協和音になっていればあとは適度な緊張のスパイスとしてヨシという基本を知りました。初心者って奴は本当に何も分からんので、この辺りのことは他の教本にも書いておいてほしかったです。
 更にもう1冊別のコード理論の本を読んで何となくAメロ→Bメロ→サビの作り方が分かったので、また勉強として別の曲を5曲ほど耳コピや微アレンジしました。この中にASKさんのSympathizer無印とLIBERATION MIXも含まれます。
 実のところASKさんの曲で一番好きなのはSympathizerではなくてMelody of Memory(うちの作者のおっさんがジャケット制作を手伝ったことがあるDIVINESWORDの最終隠しトラック、現在非売品)なのですが、Sympathizer無印は音量過大で音が割れていてLIBERATION MIXはラップのギャワワがうるさすぎる、末尾が尻切れ気味という問題があったので、そうじゃないSympathizerが欲しいというのもコピーアレンジの動機でした。
 んでまあ好きな曲ばかり色々耳コピしてみると案外規則通りにコードが進行してないことが結構多いというか、どこまでがコードなのか判断しかねる例も多いので、なんかもうこのあたりで、実際に聴いて違和感がなければそれでいいんじゃないかという気がしてきました。

これに並行して新しい音源であるKORGのCollectionシリーズ、VengenceのVPS AVENGER 2、IK MultimediaのMODO BASS 2とMODO DRUM 1.5、Ample SoundのAmple Guitar SC 4、Vienna Sound LibraryのBig Bang Orchestraなどのマニュアルを読み込んで使えるようにしていったわけですが、幾つかは日本語マニュアルが無いという罠が埋まってて苦戦しました。
 この中のBig Bang Orchestraは音自体は最高に良いですし、基本的にセクションより細かい単位に楽器を分割出来ないのはコンセプトからしてそういう仕様なのでそこは仕方ないですが、録音距離を最短設定にしてもまだ他の音源より発音が遅くてしかも楽器ごとにずれ方が違うのですごく使いづらいです。楽器の音域制限撤廃とキースイッチ配置変更が一括で出来ないのも利便性が良くない。あとアーティキュレーションを優先して音符の長さを無視されるのは、そういうもんなのかもしれませんがなんか納得がいかない……。

 他にも欲しい音源はあるんですが、容量がTB前後になると今価格が高騰しているSSDを買うか或いはPC自体新調しなければならなくなるので、先送りにしております。

 といった感じの経緯を辿っておりますが、DTMアプリケーションの使い方には慣れてきたので、現状では他に用事が無ければ耳コピで4日~6日、自作曲を最低限形にするのに1日、仕上げ含めて3日といったペースで作れております。ええはい、混ざった音から簡単に耳コピ出来るほど耳が優れてないのでむしろこっちの方が時間がかかるっぽいんですよ。
 無論今回のE & Eの構成がシンプルだったお陰もありますね。複雑な曲だともっと掛かるかも。

 楽曲公開は今回Sound Cloudで投稿しておりますが、これは単純に動画サイトと違って動画を作る必要が無いからです。だって、3日で新曲が出来るのに動画を作るのにいちいち何週間~何ヶ月も掛けたくないじゃないですか。折角楽曲を自前で作ってるので、動画をAI生成に頼るプランもひとまず保留です。

 あと耳コピの場合元の音色を再現するのが結構難しいことがあって、例えばtidal blueなどはサビのシンセリードのレシピが謎すぎます。AVENGER 2を以てしても全く似せることが出来ないのは小山健太郎サウンドが偉大すぎるのか、うちの作者がへっぽこすぎるのか、或いはその両方なのか。
 他にはloop cloudに月額契約してるんですけど、検索の仕方が悪いのか、困ったことに欲しい音声素材が見つからないことの方が多いです。E & Eで言うと「ハイ」みたいな単純なのがキーワードが短すぎてヒットしないんですね。見つからない奴はもう仕方ないのでSynthesizer Vで自作しております。

 DTMに関連した話で、最近急発展しているAI自動作曲ツールだとオーダーするだけでプロみたいな曲が出てくるようになってしまったようなので、もうハピコアが欲しいだけならAIを使えばいいんじゃないかという考えもあるにはあります。でも、うちの作者は完成品が欲しいんじゃなくて自分で好きなように作りたいんですよ。完成品フィギュアだけじゃなくプラモデルにだって需要があるのと同じです。そういう趣味なんです。
 いやまあ、DTMの勉強にのんびり時間を掛けすぎている間にそんな時代になってしまったという都合もあるのですが。

参考資料

 書籍については実際に読んだ順番に掲載しています。
 なおリンクはアフィリエイトではありません。

作りながら覚える3日で作曲入門

 集中してやれば本当に3日かそこらで最低限DAWを使えるようになってコード進行の基本原理くらいは分かるようになりますが、DAWの方が主体なのでメロディラインの作り方については詳しく触れられておらず、ガチの初心者はそこで躓く可能性があります。
 この本で解説されているPreSonus Studio Oneは現在Fender Studio Proに名称変更されていますが、基本操作は大体同じです。他のDAWにはめぼしい入門書が見当たらなかったので、入門書があるだけでStudioが選択肢に上がると思います。

サウンドプロダクション入門 DAWの基礎と実践

  最初にまずまともに音を聴ける環境を作れと書いてあってなるほどと思うものの、目次を見れば分かる通り作曲ではなくサウンドプロダクションにおいて気をつけるべきことがメインで解説されています。
  コンプレッサやイコライザの使い方は非常に参考になります。

3つのケーススタディでよくわかるオーケストレーション技法 トランスクライビングからアレンジまで

  他の曲を管弦楽アレンジする際にどう楽譜を起こして楽器に振り分けていくかの考え方を学べる教本です。貴重。
  管弦楽や吹奏楽に詳しくない素人はここで移調楽器(※通常の楽譜上の音と実際の音にずれがある楽器。しかも同じ楽器でも細分類によってずれ方が違うので、細分類に応じてそれぞれ移調した楽譜を起こす必要がある)という地獄のような概念を知ることになりますが、DAWなら楽譜通りに打ち込んだ後にピアノロール上でまとめてずらすだけなので心配無用。デジタル時代で本当に良かったと思える本です。

音楽の基礎知識 楽典編

 楽譜を読むための基礎知識が解説されています。音楽の授業範囲の他、度数や調性についても触れられています。
 実はこの後の対位法・和声法編を読み始めたら先に基礎の楽典編を読むべしと書いてあったので先に読む羽目になりました。

音楽の基礎知識 対位法・和声編

 まず前提として読む前に勘違いしていたことがあるのですが、対位法と並んでいる和声法というのは現代のコード理論のことではありません。どっちかというと和声法も管弦楽側です。つまりこの本を読んでも管弦楽と現代音楽を対比して学べるわけではありません。ただし、併走する旋律をどう考えて作るかという考え方自体は十分参考になります。まあルールがガチガチすぎて半ばパズルのようになってしまっているのですが。
 一方で、ガチガチのルールでも回答が唯一とは限らないため、練習問題を解いてみてもそれが別解なのかどこか間違っているのかを一人では確認しようがないという致命的欠点があります。
 なんか唐突に楽典編に無かったドイツ語の音名を使い始めるのも意味が分かりません。

コードとメロディの関係を理解して覚える作曲入門

 猫のイラストが妙に子供向けっぽい感じがしますが、ある意味その通りで、ガチの作曲初心者に向いている内容です。DAWの操作説明やプロダクション関連の解説も無く、AメロからBメロ、サビまでをメジャーキーとマイナーキーでそれぞれ作る作曲実習をやってくれるため、何だかんだで曲の主要部分を作るという実体験が出来ます。
 おまけに巻末の方には用途別コード進行集やドラムパターン例まで載っています。
 操作方法ではなく作曲の方を知りたいというDTM初心者にお勧め。

イメージした通りに作曲する方法50

 用途別にどう作曲すれば目的に合った雰囲気を出せるのかを教えてくれる本という意味で貴重な一冊。
 ただし作者の拘りによって楽譜がわざわざハ長調以外に移調した状態で掲載されているため、楽譜を読む労力が何倍も掛かるのが問題です。何で分かりやすく書くべき教本でそんなことしたんでしょうか?

シユウの作曲・DTM講座

 イナガワシユウさんの作曲・DTM講座チャンネルです。
 作曲そのものの他、ミキシング、マスタリング、DRAMパターンの作り方、ベースの使い方、OTTの使い方などについても分かりやすく解説されており、なおかつなんか見ただけで成長した気になれます(公式見解)。しかも講座なのに何故か面白い。

やすだサウンド研究所

 プロ作曲家のやすだゆうきさんのDTM講座チャンネルです。
 シユウさんのところ同様に為になる知識満載の上、AVENGERに関する推しが妙に強く、3年前時点で既に80種存在していたAVENGER用拡張パックを全部試した上でお勧めと避けるべきものをリストアップするなどというありがたすぎる動画まであります。

【DTM】音ゲーハピコアの作り方!

 おひるね音楽部(旧音ゲー同好会)のHalvさんのハピコア作り方講座です。かなりダイレクトに勉強になっております。
 音ゲーハピコアの厳密な定義は分かりませんが、なんか同じハピコアでも大分雰囲気が違うことがあって特に海外の曲は楽しさ特化のイメージから離れていることが多いので、こう銘打たれているものはうちの求めるイメージに近いジャンルだと思います。
 動画以外にもハピコア流星群I・IIが大変刺さりました。

ハピコアの作り方 | How to Happy Hardcore

 celtixさんによるハピコア作り方講座です。同じくダイレクトに勉強になっております。

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